感染症内科について

更新日2022.08.01

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▼ 感染症内科とは

感染症全般を診療・診察する科のこと

病原体が体内に侵入して増殖する状態(感染)により、体に症状が引き起こされた状態を「感染症」といいます。

人が病原体に感染し、症状が現れるまでの間を「潜伏期」といい、感染しても症状が軽くて気付かない場合(あるいは症状が認められない場合)は「不顕性(ふけんせい)感染」と呼んでいます。病原体を体内に保持している人を「キャリア(保菌者)」といいます。
感染症内科では、感染症かどうかの診察・診断・治療をする科です。

【感染症内科に関するコンテンツ】
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▼ 感染症内科の対象疾患

不明熱感染症 感染源のはっきりしない敗血症、不明熱、抗菌薬が思うように奏功しない症例
輸入感染症 赤痢、コレラ、デング熱、腸チフス、マラリア、レプトスピラ症、ランブル鞭毛虫、サルモネラ など
性行為感染症 HIV、梅毒 など
流行性感染症 インフルエンザ・麻疹・水痘 など
MAC(非結核性抗酸菌専門)外来 耐性菌や真菌症、非排菌の結核症、非結核性抗酸菌症、寄生虫症などの疑われる症例
重症感染症 髄膜炎脳炎や敗血症性ショック、壊死性筋膜炎 など
ワクチン接種 渡航ワクチン、狂犬病、髄膜炎菌、チフス、コレラ、日本脳炎、破傷風、不活化ポリオ、A型肝炎、B 型肝炎、肺炎球菌、麻疹、風疹、水痘、おたふくかぜ など

▼ 感染予防方法

細菌やウイルス、カビ(真菌)、寄生虫、クラミジア、リケッチアなど、自然界にはさまざまな微生物が生息しています。
微生物の中で人や動物に病気をもたらすものを「病原体(病原微生物)」と呼びますが、微生物のすべて病原体になるわけではなく、人や動物の体内に常にあって健康を維持するのに役立っているものもあります。

感染とは、この病原体が体内に侵入して増殖する状態をさします。
感染により、体に症状が引き起こされた状態を「感染症」といいます。
人が病原体に感染し、症状が現れるまでの間を「潜伏期」といい、感染しても症状が軽くて気付かない場合(あるいは症状が認められない場合)は「不顕性(ふけんせい)感染」と呼んでいます。
病原体を体内に保持している人を「キャリア(保菌者)」といいます。

病原体が人や動物の体内に侵入する経路(感染経路)は、直接的なものと間接的なものの二つがあります。

直接的な感染経路としては、

  • 直接接触感染:皮膚の傷口や性行為などによって感染する場合破傷風など)
  • 飛沫感染:せきやくしゃみなどで病原体が飛沫とともにまき散らされ、口や鼻などから体内に侵入して感染する場合(風疹、インフルエンザなど)
  • 母子感染:キャリアの妊婦から胎盤を通して感染する場合(先天性風疹症候群など)

間接的な感染経路としては、

  • 空気感染:せきやくしゃみによってまき散らされた飛沫が空中で蒸発してできる飛沫核を吸い込むことによって感染する場合(結核、麻疹など)
  • 病原体を持ったダニや蚊などによって感染する場合(マラリヤ、ペストなど)
  • 排泄物や分泌物(鼻水、たんなど)
  • 関節接触感染:食器、ドアのノブなどを介して感染する場合
感染症の予防

感染症の予防としては、これらの感染経路から考えると、手洗いやうがい、マスクの着用、衛生的な食品の取り扱いなどが挙げられますが、そのほか、予防接種もあります。 ワクチンは人の体に病原体に対する免疫をつくることを目的とするものですが、すべての病原体に対してワクチンが用意されているわけではなく、また、予防接種を受けたあとに副反応という好ましくない変化が起こることも予想しておかなければなりません。