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ノロウイルス・ロタウイルスなどが引き起こすウイルス性胃腸炎とは?

更新日2025.11.11

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▼ ウイルス性胃腸炎とは?原因ウイルスと感染経路を解説

ウイルスなどが原因となって発症する胃腸炎のこと
ウイルス性胃腸炎とは?

ウイルス性胃腸炎は、ノロウイルスロタウイルスなどのウイルスに感染することで発症する胃腸の炎症です。

急に発症するケースが多く、特に冬場に流行することから冬季下痢症と呼ばれることもあります。

胃腸炎には大きく分けて「ウイルス性」「細菌性」「毒素型」の3種類があります。
細菌が原因となるO-157やカンピロバクター腸炎は細菌性胃腸炎に分類され、一方でウイルスによって感染するものがウイルス性胃腸炎です。

ウイルスは感染者の便や嘔吐物などに含まれ、手指・食品・ドアノブなどを介して口から侵入することで感染するため、家庭や学校、施設などでは接触感染・飛沫感染による広がりが起きやすく、注意が必要です。

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▼ ウイルス性胃腸炎の主な症状と潜伏期間

ウイルス性胃腸炎は、原因となるウイルスの種類によって症状や潜伏期間が異なります。主な症状は、吐き気・嘔吐・下痢・腹痛・発熱で、特に乳幼児や高齢者は脱水症状を起こしやすいため注意が必要です。

☆★ ロタウイルス ★☆

  • 主に乳幼児に多く見られる
  • 便が白っぽくなることがある
  • 水のような下痢が続き、軽い発熱や嘔吐を伴う
  • 重症化すると脱水症状を起こすこともある
  • 潜伏期間:約1〜3日

☆★ ノロウイルス ★☆

  • 全年齢に感染しやすく、感染力が非常に強い
  • 突発的な激しい嘔吐・下痢・腹痛・悪寒を伴う
  • 38℃前後の発熱が見られることもある
  • 嘔吐前に胃の張りやもたれを感じる場合もある
  • 潜伏期間:約12〜48時間

☆★ アデノウイルス ★☆

  • 主に乳幼児に見られる
  • 発熱・下痢・腹痛・嘔吐などの症状
  • 熱は比較的軽度で、風邪の症状を伴うこともある
  • 潜伏期間:約5〜8日

いずれのウイルスでも、症状が治まってから数日間はウイルスが便中に排出されるため、再感染や家庭内感染に注意が必要です。

▼ ウイルス性胃腸炎の対処法と予防法

ウイルス性胃腸炎の対処法と予防法

ウイルス性胃腸炎には特効薬がなく、症状を和らげながら自然回復を待つ対症療法が中心となります。脱水症状を防ぐこと、そして感染を広げないことが最も重要です。

● 対処法
水分補給をこまめに行う 脱水を防ぐため、経口補水液(ORS)や麦茶、スープなどを少量ずつ何回にも分けて摂取します。
食事は無理をせず、消化の良いものを 症状が落ち着いてきたら、おかゆ・うどん・バナナなどから少しずつ再開します。
安静にして回復を待つ 身体を冷やさないようにし、嘔吐や下痢の後は十分な休息を取ります。
医療機関を受診すべき症状 強い脱水(尿が出ない・意識がぼんやりする)、血便、高熱、乳幼児や高齢者の場合は早めに受診を。
● 予防法
手洗いを徹底する トイレ後・調理前・食事前は石けんを使って30秒以上しっかり洗う。
嘔吐物や便の処理には注意 使い捨て手袋・マスクを着用し、汚染箇所は0.1〜0.2%の次亜塩素酸ナトリウムで消毒。
家庭内感染を防ぐ タオルや食器の共用を避け、感染者の洗濯物は他と分けて洗う。
食品の加熱 カキなどの二枚貝は中心部まで十分に加熱(85℃以上で1分以上)する。

家庭内での感染拡大を防ぐには、手洗いと消毒の徹底が最も有効です。
冬場の流行期には特に注意し、発症時は早めに医療機関へ相談しましょう。