百日せきについて

百日せきは大変強い感染力のある感染症で、息を吸うタイミングで「ヒューヒュー」という音がする特有の咳発作が出るのが特徴です。

咳が治まるまで約100日間（3ヵ月程度）続くことから、百日咳（ひゃくにちせき）と呼ばれております。百日咳菌が含まれた飛沫を吸い込んでしまったり、菌が付着した物に接触したりすることで感染します。

もともと百日せきの患者は子どもが多く、一歳以下の乳児、とくに生後6ヵ月以下の子どもが感染してしまうと亡くなるケースもあります。
ワクチン接種が普及したことにより、その数は減ってきておりますが、近年ではワクチンの効果が弱まった青年や成人の患者が増えてきております。

最初は鼻水と軽いせきが出て、かぜのような症状を示します。
徐々に咳の回数や程度がひどくなり、短く何度も咳込んだり、勢い良く息を吸う際に笛の音のようなヒューという音（笛音）が出たりと、特徴的な咳の症状に変化していきます。
また、顔にむくみなどが現れることもあります。
このような咳発作が持続し、その後数週間の間は軽度の刺激で咳が出る状態が続きます。

乳児では典型的な咳は見られず、無呼吸から呼吸困難になったり、重篤な合併症を併発したりすることもあります。
大人の場合は、ひどい咳発作にはなりにくいものの、短い咳が続く場合があります。

治療法は、エリスロマイシンやクラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬を一定期間服用することだと言われております。
またワクチン接種により、百日せきの罹患リスクを80～85％程度減らすことができると報告されております。

▼ まとめ

百日せきは感染力が非常に高い感染症のため、咳やくしゃみなどによる飛沫から感染が広がります。

感染症予防で大切なことは、マスクをして飛沫を飛ばさないことや、正しい手洗いとうがいをすることです。さらに自己免疫を高めていくことも感染症予防には欠かせないと言えます。

このページのTOPへ戻る＞